※これは2003年に行われた企画です。現在はこのような企画は行っておりません。

台所のゴキブリを探せ 〜のぞいてみよう!台所の裏〜

 3億年も昔からひっそりと自然の中で暮らしてきたゴキブリですが、人間の出現・発展によって勢力を拡大し始めました。昔は熱帯のジャングルにしかいなかったゴキブリも、今や船や飛行機の荷物に乗って海をひとっ飛び!寒いところが苦手なゴキブリも人間の暖かい家の中でぬくぬくと暮らすことができます。人間の家、特に台所なんてゴキブリにとってとても住みやすい環境になりやすいのです。
あなたの家、ゴキブリ天国になっていませんか??


ゴキブリ探索ポイント1    
狭いところを探せ!
ゴキブリには「接触走性」(圧迫を好む習性)があります。つまり壁や床、天井の感触が大好きなのです。そのためゴキブリは小さなスペースに入りやすいように扁平で油ののった体を持っています。ステンレスやタイルのようにつるつるしたところよりも木材やセメントなど表面のざらざらしたところを特に好むようです。
台所出現スポット
食器棚の裏 棚と棚の隙間 壁の割れ目 窓の枠 

【まめちしき】
ゴキブリはどの位狭いところを隠れ家にするのでしょうか?その狭さの限界を調べた資料があります。(単位はp)
幼虫
初齢 0.5 4齢 1.0
2齢 0.5 5齢 1.4
3齢 0.8 終齢 1.5

成虫
1.5
1.6
雌(卵保持) 4.5


ゴキブリ探索ポイント2
 暖かいところを探せ!
 ゴキブリの好きな温度は種によって異なりますが、一般的に18℃〜32℃くらいの温度を好みます。それ以上寒くなったり暑くなったりすると病気になって死んでしまいます。特に冬季は部屋の温度が下がっているので、ゴキブリは暖かい場所を隠れ家にします。
台所出現スポット
 冷蔵庫の下 給湯器の裏 ガスレンジの奥 
まめちしき
ここでおもしろい実験を見つけたので紹介します。

・15℃で飼育したゴキブリ
 −6.8℃に1時間さらす。 :結果→全員生存
 −8℃に1時間さらす。: 結果→80%死亡
・30℃で飼育したゴキブリ
 5.5℃に1時間さらす: 結果→100%死亡

 つまり、日本で冬に普段暖房をしている建物で、一時的に暖房を止めるとゴキブリを退治できる!?かもしれません。

ゴキブリ探索ポイント3
 夜は食べ物のそばを探せ!
ゴキブリはとっても食欲旺盛です。基本的に何でも食べます。夜行性なので人間が寝た後にごはんを探しに行きます。夜ゴキブリを探すなら食べ物・水のそばを探してみましょう。
台所出現スポット
 食べ物が入った戸棚の中 米びつ ペットのエサ入れ 生ゴミ入れ 完全に空になっていない飲み物の容器 食器の水切り容器の水受け皿 流し台の排水溝 食べこぼし


 さて、ここまでで3つのポイントを紹介してきました。まとめて言うと、ゴキブリにとって「食べ物があって、暗くて狭くて暖かいところ」が最高の場所なのです。お家に帰って早速ゴキブリ探しをしてみるも良し!ゴキブリ天国を潰しにかかるのも良し!です。住処があっても食べ物、飲み物がなければゴキブリは生きていけません。ゴキブリなんて見るのもイヤ!って方も「まずは敵を知れ!」の精神でしっかりとゴキブリを学んで帰って頂けたらうれしいです。