色を遊ぼう! ~いろどりレストランへようこそ~
クロマトグラフィー ~グリル・ド・クロマトグラフィー~
1. 実験
1.1. 目的
ここでは、水性ペンの濾紙展開を行います。
展開の様子から、水性ペンのインクの色がどういう風に成り立っているのかを観察してみましょう。
1.2. 材料
濾紙、展開液(アセトン・フタル酸ジブチル混合液、水性ペン各色、ファルコンチューブ、
ファルコンチューブ立て、ピンセット、チャック付きポリ袋
1.3. 方法
- ファルコンチューブに 5 mm 弱の高さまで展開液を入れる
- 細長く切った濾紙の、下から 1 cm 弱の地点に水性ペンでスポットする
- ファルコンチューブ内に濾紙を入れ、チューブの蓋をして展開の様子を観察する
1.4. 結果
各色の組成成分が分離する。各色によって違いが顕著に見られる。展開時間は約 3 - 5 分。詳細は次項。
2. 解説
2.1. 用語解説
- ファルコンチューブ
- 高さ 9 cm 強のチューブ。蓋は密封性が高く、展開に適する。試験管などでも栓が有れば可。
- 展開
- 水性ペンの各色の成分と展開液の相性(溶けやすさ)の関係で色事に分離できる。
より高い地点に移動する色ほど、その展開液との相性がいいことを示す。性質の異なる展開液を変えれば、結果も異なる。
2.2. 展開結果
使用した水性ペンの色:左より、黒・灰・茶・赤・オレンジ・黄・緑・水色・青・紫
- 黒は様々な色を含んでいた
- 赤は二種類の赤(紅と桃)に分離した
- 黄色と青は展開しなかった
- 紫は大変良く展開し、濾紙の上端まで達した
(文責:木村)
http://www.t-scitech.net/history/miraikan/color/chromato.html